①お腹に針を刺して水を抜きます |
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超音波で安全に刺せる部位を確認します。局所麻酔をした後、お腹に針を刺して貯まった腹水を抜きます。胸水の場合は胸に針を刺して貯まった胸水を抜きます。 |
②腹水を濾過・濃縮し、必要な成分(アルブミン)を抽出します |
2つの筒状の器具(カラム)を用い、腹水の処理を行います。1つ目のカラムに腹水を通し細菌やがん細胞を取り除きます。その後、2つ目のカラムに通し、余分な水分を取り除き濃縮します。 |
③必要な成分(アルブミン)を点滴として身体に戻します |
腹水(または胸水)を抜く際の合併症として下記のものが挙げられます |
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・局所麻酔薬のアレルギー ・出血、血腫 ・感染 ・血圧の低下、ショック ・腸管や肺の損傷 以上のような報告がありますが、いずれも頻度は低いです。当然、これらの合併症が生じないよう細心の注意を払い処置を行います。ただ、十分に注意しても合併症が起きることがあります。ご理解下さい。 また、頻度は不明ですが、濾過・濃縮した成分を点滴する際に、発熱、悪寒、頭痛、血圧の変動、嘔気、呼吸困難、ショックなどが起きたという報告があります。当院ではこのような症状を防ぐために点滴前に予防薬の投与を行っています。 |
すでに入院中の方がCARTを行う場合、お身体の状態(腹水の量、性状)にもよりますが、1~2日を要します。CARTを目的とする入院の場合、安全に行うための事前の検査もありますので、少なくとも2泊3日の入院をお勧めしています。 お身体の状況により対応が異なる場合がありますので、詳しくはご相談窓口≫お問い合わせまで、お問い合わせ下さい。ちなみに保険の関係上、CARTが行えるのは2週間に1度のみです。 |
以下のような場合はCARTができないことがあります |
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・血圧が低いなど身体の状態が不安定 ・血が止まりにくい ・黄疸が強い ・血性腹水(腹水中の血液の混じりが多い) ・肝性脳症(血液中のアンモニアが多くボーっとしているなど) |
CARTは保険適応の治療です。詳しい費用については、お手数ですがご相談窓口≫お問い合わせまで、お問い合わせ頂けますと幸いです。お気軽にご相談下さい。 |